コレクション: シャトー・マルティナ(Chateau Martinat)
ルーシー&ステファン・ドンズ夫妻はボルドー右岸、ジロンド川沿いのコート・ド・ブールの中心にある村ランサックに1994年ワイナリーを創業しました。代々続いたワイン生産者ではなく、ルーシーはゴルフ場のデザイナーで、ステファンは船会社で働いていたのです。夢を実現した夫妻は日々の努力と研究により、今では24haの畑を持つワインメーカーとなりました。
コート・ド・ブール地区のぶどうの栽培はメドック地区よりも遙かに古いと言われ、ボルドーワインの発祥地とされています。ランサック周辺はジロンドのスイスと言われ、丘や緑が豊かな土地で、夫妻が良いワインを造るうえでこの土地を選びました。
このシャトーが所有する畑の地層は【argilo-graveleux】と呼ばれる、小さな粒子の砂質に赤い粘土質と茶色の粘土質が混ざった独特の土壌で、とても厚みがありメルローの栽培に大変適しています。そして、その畑の樹齢は30年~80年、1haあたり6500本の密集植樹を行っています。ブドウ畑の割合はメルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、そしてマルベックが10%です。畑仕事の殆どを、剪定から収穫まで自らの手作業で行い、グリーンハーベストにより収量は35~40/haと低収量を行っています。収穫は手作業ですることにより、列単位の画一的な作業ではなく熟成に応じてポイント毎に収穫し、良いブドウのみを選んでいます。収穫されたブドウは100%除梗しタンクで発酵、3週間マセラシオンさせます。プレス前のワイン(フリーラン・ワイン)のみでドンズ夫妻のワインが造られるのです。プレスされたワインは全てネゴシアンに売却されています!シャトー・マルティナはタンクでエピクレアは樽でマロラクティック発酵をさせた後、樽で熟成させます。
彼らの情熱が込められ、この土地の特徴と気候を最大限に体現された彼らのワインは、2005ビンテージから3年連続ギド・アシットワインガイドで最高評価を受けるほどになっています。CH.マルティナはそのフラッグシップワインのエピクレアより優先されます。エピクレアはその年の最良のブドウの一部をエピクレア用に選別することができた分のみ醸造されるので、エピクレアの生産量は年によって大きく違ってきます。まだ若いワイナリーである彼らのワインは毎年試行錯誤を積み重ねた結果です。それは歴史により受け継がれたものではありませんが、毎年注がれる彼らの情熱の賜物です。これからも彼らが素晴らしいワインを造り、そしてお届けできるのが楽しみです。