コレクション: ヴァンサン・グラル（Vincent Grall）

ドメーヌの歴史
　ヴァンサン・グラルはサンセールの名門ドメーヌを親族に持ち、ワイン造りの哲学を始めブドウ栽培からワイン醸造までのノウハウを叔父達の元で10年に渡って学び働き会得しました。
　その間にはサンセールでもビオディナミの先駆者であり世界的に有名な名門ドメーヌ二軒（ドメーヌ・ヴァシュロン、ドメーヌ・アルフォンス・メロ）にて1999年までブドウ栽培チームの最高責任者として勤め上げました。
　同時期に並行して自身のドメーヌを立ち上げるべく、1989年から葡萄の苗を植え付けをスタートし、毎年少しずつ広げながらワイン造りの準備に取り掛かりました。
　そうして2000年にようやく独立し彼が思い描くワイン造りが本格的に始まったのです。
　最初のワインはフランス国内で販売を開始し、海外への輸出もスタート。
　同時に妻のアデレイドがドメーヌのワインツーリズムの担当をスタートしました。

葡萄畑について
所有区画：4ha20
土壌：主にシレックス、粘土質シレックス、
石灰質（カイヨット、テール・ブランシュ）＊この区画は2020年に植樹した新区画を含む
ブドウ品種：ソーヴィニォン・ブラン95％、ピノ・ノワール5％（全てロゼ用）
ブドウ樹の栽植密度：1haあたり6500本
収穫率：1haあたり50〜60hl

葡萄樹について
　常にブドウ樹の継続的な将来性を踏まえて畑仕事に取り組んでいます。
　とりわけ季節に沿った自然界の流れを尊重し、ワイン生産者の古くから代々伝わる伝統に則り必要に応じた形で葡萄が必要とするタイミングに合わせて土壌に化学薬品類を使用しない有機的アプローチを行います。
　フェロモンカプセルの設置、葡萄畑には天然のハーブ類や木々が植えられ生態系のバランスも考慮した自然環境作りを意識し、毎日の耕作で畑全体の健康状態を把握し健全な葡萄を低収穫量に抑える事で更なるワインの品質向上を目指します。
ブドウの収穫は約20名強の収穫隊によって100％手摘みで丁寧に行われ、80ℓ容器の箱にそれぞれ集められてから、葡萄が破砕されない様に、また酸化が始まる前に素早く慎重に蔵へ運ばれヴァンサンたち醸造チームが選果してプレスにかけます。

ワインについて
葡萄果汁セレクション：小型ステンレスタンク（6ℓ〜50ℓまでのサイズ）にて土壌別、区画別にそれぞれの土壌の個性やヴィンテージの特徴を最大限に引き出せる様に細かく分けられ澱を含めたまま発酵させていきます。
ワインの醸造：ステンレスタンクとフレンチオーク樽を使用してソーヴィニォン・ブランの持つ最大の特徴であるミネラルの奥深く複雑な風味を最大限に引き出し、またその溌剌とした果実味の風味を余すことなく引き出すためにそれぞれのキュヴェに応じて使い分けられます


蔵仕事について
ブドウの圧搾：空気圧プレス機で非常に緩やかにプレスを行います。
それぞれキュヴェ毎に異なる形でステンレスタンク、古い600ℓのフレンチオーク樽、2000ℓのフードルタイプのフレンチオーク樽にて厳格な温度管理の下で行います。
瓶詰め：大変小さな生産者で蔵が小さいためボトリング専用車が蔵に来て専門職によって瓶詰めされます。軽くフィルターをかけられヴァンサンが厳選した最上の天然素材のコルクを使用


《サンセールのテロワールとヴァンサン・グラルのワイン生産者としての人となりが全て反映された、まさに正統派の本物志向、正直で気風が良いワインと言えます。》