コレクション: シャトー・ボー・セジュール・ベコ
サン・テミリオン村からシャトー・クロ・フルテやシャトー・カノンを通り過ぎた所に、シャトー・ボーセジュール・ベコの醸造所はあります。上質なブドウを生み出すことで知られる、サン・テミリオンの丘のほぼ頂点という素晴らしい場所に位置しており、ブドウ畑はこの丘の周辺に広がっています。 彼らが所有するブドウ畑は16ha。平均収量は37hL/haであり、低収量での栽培にこだわっています。このシャトーで有名なエピソードは、畑拡張による格下げと、その後の復活劇です。シャトーの畑を拡大するため、1979年に4.5haのトワ・ムーランを買い取りました。しかし、この買取によってボーセジュールと、ランクの違うトワ・ムーランを同じ醸造所で醸造することとなり、サンテミリオンの分類規則に抵触するとして訴えられてしまいます。こうして、1985年にはプルミエ・グランクリュ・クラッセ(第一特別級)からグランクリュ・クラッセに格下げとなりました。しかし、コンサルタントとして有名なミッシェル・ロラン氏を迎え入れ、畑の収穫を制限し、新樽比率をほぼ100％まで引き上げ、より濃縮度の高いワインを目指し、ブドウ本来の風味がワインに溶け込むよう清澄も濾過も一切せずにボトリングをするなど、全てを一新した改革を行った結果、1996年の格付けの見直しでは、見事第一特別級に返り咲きました。こうして今日まで、ワイン通を唸らせる見事なワインを世に知らしめています
